2024年8月23日に映画『ラストマイル』が公開されました。
この映画は、シェアード・ユニバースという手法で、ドラマ「アンナチュラル」や「MIU404」と世界線を共有しています。
2作品の登場人物が出演していることや、現代社会を鋭く批評する内容から、社会現象ともいえるヒットを生み出しました。
どんな映画なのか気になっている人もいらっしゃると思います。
そこでぜひチェックしていただきたいのが、実際に映画を見た人の100件のクチコミをもとにしたこの記事です。
最新レビューから100件をピックアップし、ポジティブな感想、ネガティブな感想などテーマごとにまとめています。
また、映画『ラストマイル』の主人公が女性であることから、女性と仕事に焦点を当てた感想もまとめてみました。
この記事を読んでいただくことで、映画『ラストマイル』の魅力や評価ポイントがクリアになればと思います。
ぜひご覧ください!
(少しネタバレを含みます)
映画『ラストマイル』のあらすじ
まずは、映画『ラストマイル』のあらすじをご覧ください。
11月、流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、世界的なショッピングサイト最大手から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。やがてそれは、日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく。関東の4分の3を担う巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)とともに、未曾有の事態の収拾にあたる。
引用元:映画.com
映画『ラストマイル』のポジティブな感想
映画.comレビューよりピックアップした100件のレビューの中で、評価されている点は以下の4点でした。
- 俳優陣の演技力
- 社会問題への洞察
- サスペンス要素の完成度
- 脚本の質
それぞれのクチコミ感想を見てみましょう。
俳優陣の演技力
この映画では、まず俳優陣の演技力が高く評価されています。
満島ひかりや阿部サダヲなど、ベテラン俳優陣の演技が素晴らしいと評価する声が多数上がっています。
●満島ひかりの演技に関するクチコミ感想
・物流現場で次々と起こる問題を解決していく姿に対し、冷静で的確な判断力を持つキャラクターを見事に演じている。
・過酷な現場でのストレスがピークに達し、激しい怒りや涙を見せる場面について、彼女の感情表現がリアルで心を揺さぶられる。
冷静な判断力と、過酷な現場での激しい怒り。その対照が彼女の人物像を際立たせるようです。また、彼女の目力や鋭い台詞回しが特に称賛されています。
●阿部サダヲの演技に関するクチコミ感想
・作業員として物流現場で奮闘する姿が、本当に現場で働いている人のようなリアリティがある。
・仲間を励ますコミカルな台詞と仕事への熱意を見せるシリアスな表情の対比について、阿部サダヲならではの幅広い演技力を感じた。
また、脇役も含めた豪華なキャストが映画の質を引き上げているとの意見があります。ドラマ「アンナチュラル」や「MIU404」とのつながりもファンには嬉しい要素のようですね。
映画『ラストマイル』の出演者および、ドラマ「アンナチュラル」、「MIU404」からのキャストは以下のとおりです。
●映画『ラストマイル』のキャスト
キャスト | 役 |
---|---|
満島 ひかり | 舟渡 エレナ |
岡田 将生 | 梨本 孔 |
阿部 サダヲ | 八木 竜平 |
ディーン・フジオカ | 五十嵐 道元 |
火野 正平 | 佐野理帆 |
宇野 祥平 | 佐野 亘 |
安藤 玉恵 | 松本 里帆 |
丸山 智己 | 小田島 |
大倉 孝二 | 毛利 忠治 |
酒向 芳 | 刈谷 貴教 |
(アンナチュラルより出演) | |
石原 さとみ | 三澄 ミコト |
井浦 新 | 中堂 系 |
窪田 正孝 | 久部 六郎 |
市川 実日子 | 東海林 夕子 |
竜星 涼 | 木林 南雲 |
飯尾 和樹 | 坂本 誠 |
吉田 ウーロン太 | 向島 進 |
薬師丸 ひろ子 | 三澄 夏代 |
松重豊 | 神倉保夫 |
(MIU404より出演) | |
綾野 剛 | 伊吹 藍 |
星野 源 | 志摩 一未 |
橋本 じゅん | 陣馬 耕平 |
前田 旺志郎 | 勝俣 奏太 |
金井 勇太 | 糸巻 貴志 |
永岡 卓也 | 田島 雄介 |
麻生 久美子 | 桔梗 ゆづる |
社会問題への洞察
物流業界や現代社会の問題点をリアルに描き出しており、観る人に新しい気づきを与える内容だという声が多いです。
●社会問題に関するクチコミ感想
・労働環境や過重労働の実態がリアルに描かれ、現場の厳しさを再認識させられる。
・効率化を追求する社会の裏で、人間の尊厳や安全が軽視される現状への問題提起だ。
・社会の歯車として働く人々の苦悩や、自己犠牲の在り方に深く考えさせられる。
サスペンス要素の完成度
サスペンス要素の完成度に関しては、ハラハラする展開と伏線の回収が見事で観客を飽きさせないと評価されています。
●サスペンス要素の完成度に関するクチコミ感想
・主人公が配達先で巻き込まれるトラブルが予測不能で緊張感が高まる。
・終盤で序盤の些細な会話や物が重要な手がかりとなる展開が見事。
・犯人の意外性とその動機が明かされるラストが衝撃的で鮮烈。
脚本の質
野木亜紀子の緻密な脚本が評価されストーリーに深みを与えていると評価されています。
●脚本の質に関するクチコミ感想
・脚本のテンポが軽快で、観客を引き込む展開が途切れないと好評。
・物語中の細かい要素が終盤でつながり、満足感を与える脚本力が評価されている。
・効率優先の物流業界の闇や人間関係の葛藤をリアルに描き出している点が称賛された。
映画『ラストマイル』のネガティブな感想
あまり評価されなかった点については以下の3点が挙げられていました。
- ストーリーの曖昧さ
- キャラクター描写の甘さ
- 映画的スケール感の不足
どのような感想か見てみましょう。
ストーリーの曖昧さ
脚本の質が評価されている一方で、ストーリー上の不明点や「?」が残る部分があり、もう少し丁寧な説明が欲しかったという意見が見られました。
また、メッセージ性が弱く、観た人が何を感じ取ればいいのか分かりづらいという声も聞かれました。
●ストーリーに関するクチコミ感想
・物語の重要な部分が十分に説明されず、「なぜそうなったのか」と疑問が残る。
・映画全体で何を伝えたいのかが明確でなく、観客に響きにくい。
キャラクター描写の甘さ
キャラクターの動機や行動に関しても、共感しにくい部分があり「本当に何を伝えたかったのだろうか?」との指摘もあります。
●キャラクターに関するクチコミ感想
・一部のキャラクターの行動に動機が感じられず共感しづらい。
・主人公の心理描写が浅く、感情移入するのが難しい。
映画的スケール感の不足
テレビドラマの延長のように感じられるという批判がありました。映像表現や特撮部分に関しても、予算不足を感じさせるという批判があります。
社会風刺としての要素が強い一方で、エンターテイメントとしては期待値に達しなかったという声もありました。
●映画のビジュアルに関するクチコミ感想
・演出や場面展開がテレビドラマに近く、映画としての迫力に欠ける。
・屋外シーンやアクションが少なく、舞台が限られている印象を受けた。
・一部のシーンで使用されたCGが粗く、緊張感を削いでしまった。
映画『ラストマイル』の女性と仕事に焦点を当てた感想
映画『ラストマイル』では監督や脚本家、そして映画の主人公が女性といったように、女性が前面に立って制作されていると言えますね。
そこで、女性と仕事に焦点を当てた感想について見てみると、主に以下の2点について評価されていました。
- 女性が主役の新鮮さ
- 働く女性のリアルな姿
どのようなクチコミ感想か見てみましょう。
女性が主役の新鮮さ
物流業界が男性中心である中で、女性が重要な役割を担う設定が新鮮で面白いと感じた人がいます。
特に満島ひかりさんが演じるキャラクターは、トラブルを解決する力強さや冷静さで称賛されています。
これが働く女性の魅力や可能性を引き出しているという意見があります。
塚原あゆ子監督や野木亜紀子脚本といった女性クリエイターが作り上げた作品であることにも注目されています。
●女性が主役に関するクチコミ感想
・男性が多い物流業界で女性がリーダーシップを発揮する設定が新鮮だった。
・満島ひかりが主人公として中心に立つ物語が、これまでにない切り口だと感じた。
・女性監督と脚本家による視点が、独自の感性で描かれていて新鮮だった。
働く女性のリアルな姿
女性が主体となって現代の労働環境や社会問題を描き出している点が評価されています。
仕事に命をかける女性像や、 2人の子どもを抱えるシングルマザーなどが描かれており、これが観客の共感を呼んでいるようです。
女性目線のストーリー展開が「働くとは何か」という普遍的なテーマを引き立てており、観客にとって現代的なメッセージとなっているようです。
●働く女性に関するクチコミ感想
・シングルマザーとして仕事と家庭を両立する苦悩がリアルで共感できた。
・職場での孤独感やプレッシャーに向き合う姿が、働く女性の現実を映していた。
・キャリアを追求しながらも社会的な偏見に挑む女性像がリアルで印象的だった。
映画『ラストマイル』の口コミから浮かび上がる感想の傾向
社会問題への共感
この映画は「社会問題の提起」「スリリングなサスペンス」「個人と組織の関係性」といったテーマを扱っています。
感想の多くは「物流業界の過酷さ」や「現代社会の矛盾」に気づかされたというものでした。
利益至上主義や物流業界の過酷さへの問題提起が、観客に刺さっているようです。
一方で、ストーリーの説得力やキャラクターの描写に改善の余地があると感じる人も少なくありません。
全体として、働く環境や社会の仕組みを考えさせられる映画として受け取られており、「働くこと」や「欲望と効率」のテーマが特に観客に響いていることがうかがえます。
ただし、映画そのものの出来よりも、扱ったテーマの重さが注目されているような印象がありました。
具体的には、物流業界の厳しさや、現代社会における利益至上主義への問題提起に多くの観客が共感している傾向にあります。
関連ドラマや観客の予備知識の影響
テレビドラマ視聴の有無も評価へ影響を及ぼしているようです。
「アンナチュラル」「MIU404」など関連ドラマを観たことがある人ほど高評価の傾向にあります。
映画に関連する知識や事前情報が多い観客ほど満足度が高いが、情報が少ない人には物足りなさが残る傾向がみられました。
映画としてのスケール感
映画単体としての評価は賛否両論あり、社会派テーマとしての評価が高いが、エンタメとしての完成度は賛否が分かれています。
テーマの重さが際立つ一方で、純粋なエンタメ性を求める観客にはやや物足りないと感じられた。
まとめ
今回は、2024年8月23日に公開の映画『ラストマイル』について、見る前に知りたいクチコミ感想と題してまとめました。
ヒット映画に対する興味が多くの人々に広がり、テーマごとに感想をまとめました。
記事内容は、映画情報サイト「映画.COM」に投稿された100件のレビューをクチコミ感想として、
・ポジティブな感想
・ネガティブな感想
・女性と仕事に焦点を当てた感想
上記テーマごとにまとめています。
最後に全体の感想の傾向についてもまとめています。
映画『ラストマイル』鑑賞の参考になれば幸いです。
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